学会が終わった
日本精神神経学会が終わった。精神科専門医と指導医を認定している学会なので殆どの精神科医が入っている。私は精神療法と家族関連の2つのシンポジウムでシンポジストをやった。一日目は、トラウマと逆境的小児体験についてで、力動的精神療法、認知行動療法、森田療法、家族療法の領域から話しをした。立ち見や床に座る人がでるほど盛況であった。
記念撮影を終えて、帰ろうとした時に、一人の年輩の精神科医が声をかけてくれた。「先生は、もうブログをやってないのですか・・・・・・」「あ、え、やってますが。あ、そうかヤフーブログの方ですね、あれ閉鎖になったんですよ」と答えた。
あのブログを見てくれていた先生がいたのかと、私は少し感動した。「先生、お名前は?」と聞くと「名乗るほどのもんじゃないし、名刺もありませんので」と言ったので、首から提げている参加証で名前を確認しようとしたが、先生は立ち去ってしまった。シンポジウムの出来よりも、その先生が気になった。
「先生もしも、このブログを見てくれていたら、お礼を言いたいのでメールをください」
夜はスーパーヴァイジーとその仲間の若手精神科医と飲み食いをした。もう、周囲にいるのは若い人ばかりになってしまった。
二日目は患者が来院しない家族への関わりというシンポジウム。ここには家族療法の重鎮が登壇した。予想に反して会場には多くの人が来てくれていた。ここでも久しぶりにかつての仲間と会ったし、母校の後輩で教授をしているM先生にも10年ぶりくらいに会えた。
今年、一番のイベントが終わり気持ちが楽になったし、学ぶことも多かった。
行き帰りの電車で聞いていた、研修医を送った80年代の曲。
同世代の患者さんとの会話
「バブルを体験して、いろいろあったけども、もう定年です。後は孫と静かに暮らします。今の40代、50代は就職氷河期、その後の経済の衰退ですから可哀想ですよね・・・・・・」
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