灯明
私が高崎駅西口に開業して、まもなく、駅の近くに胃腸科クリニックが開業した。高崎総合医療センターに勤務していたk先生で、面識もなく、医局も大学も違うが、紹介状と返書だけでやりとりしていた。私は大腸がんサバイバーなので、何かあったらお願いしようとも考えていたのだ。
開業当時、k先生から心のこもっている紹介状や返書があり、うちの患者さんも沢山紹介していた。しかし、最近は紹介しても返事がなくなった。
そして事実を知った。
k先生は大腸がんで闘病していたらしい。そして、先日亡くなったとのことだ。
私は帰る時に、先生のクリニックの前を通る。看板の灯りがついていたので、仕事をしているのかと思っていた。それは「灯明」なのだ。
今日も看板の灯りがついていた。そこを通る度にk先生の臨床態度を思い出す。
患者さんにしてみれば、灯明で、k先生をこころに置き、頑張って生きる勇気をもらう。
おそらく、四十九日くらいまでは灯明はついているだろうと想像している。
先生!
先生の分まで西口で診療を続けます。ありがとうございました。
合掌
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