聞きたかったこと

  亡くなってしまた親や祖父母に聞きたかったことは誰にもあると思う。私は父親に何故、「足の悪い母と結婚したのか」と聞きたかったし、母が私が小学6年まで離婚しなかった気持ち聞きたいと思った。祖父や祖母には、初孫の私に何を思ったか聞きたい、親族だけではない、亡くなっていった患者さんにとって、私は何か役に立ったのかかとか・・

 私の専門とする対象関係論的家族療法は、こうしたことに焦点をあてる。抵抗がある家族もいる「なんでお二人は結婚したんですか」という質問だって葛藤を再燃させるからだ。

 親や親戚や当時の友人が、どんなふうに世界を見ていたかを知ることと内省に役立つ。

 私は高校時代、井上(あえて書くが、誰もわからないだろうし、このブログを見もしないだろう)という同級生に、さんざんコケにされた。「臭なべ」と言われたり「お前は女か」と言われたりし、本を読んでると、「何読んでるんだよ」とちゃちが入った。

あの時、私は、かなり傷ついた。井上に聞きたい、あの時、何故、俺をいじったのか?

 アイツを無視して、勉強したが、彼に2度と会いたくないし社会的地位も違う。だろう

 いじめられている子がやってくるが、その時、私は自分の過去を思い出す。いじめる奴らはら、おふざけだが、いじめられる側はずっと心に外傷を抱えるんだよ。

 自己満足のために虐める奴は許せない。

藤村邦と渡辺俊之のブログ

精神科医をやりつつ小説や新聞のコラムを書く藤村邦(渡辺俊之)のブログです。