ブログに思うこと

 新聞コラムの原稿でブログの効果を書こうと思っている。いろいろな報告が過去にあるが、私は、以前のヤフーブログ(現在閉鎖)を含めると20年近く書いていると思う。大学教員時代は大学への不満など書きすぎて同僚から「警告」を受けたりもした。

 書き始めの頃はかなり内面に踏み込んだ内容も書いたりして「先生、あんなに書いて大丈夫なんですか」と心配もされた。

 ネット投稿はツイッター(現在のX)から入ったが、最初の時、言われもない精神科医療批判を浴びて、かなり傷ついたりもして1週間以上引きずった。だからネット上の虐めで傷つく人のことは情緒的理解もできる。匿名性のネットの批判など関係ない!と割り切れるほど人は強くはない。自殺までが引き起こされる。

 ただ、上手に使えばブログなどのきちんとした文章はメンタルヘルスに良いという研究結果が出てきている。WED(感情表出筆記)というのが流行っているが、あれは自分の感情を誰にも見せないことを前提に書き出すのだが、ブログでは読み手を意識するため、感情調整や筆記内容調整という心の作業が必要となり、それは情緒コントロールや情緒安定化にも貢献するらしい。

 今もこうしてブログを書いているが、頭の整理にもなるし、過去を思い出し内省する作業にもなる。

 投稿スピードは、X、インスタと速くなっているが、情緒的反応も素早く引き起こされ、生活が乱されることもあろう。ときには、デジタルから離れて空や山や海を見ましょう。

藤村邦と渡辺俊之のブログ

精神科医をやりつつ小説や新聞のコラムを書く藤村邦(渡辺俊之)のブログです。