弁当

患者さんや、患者さんの母親から話しを聞いて思いだしたことがある。

 高校時代の「弁当」だ。

 考えれば小中は給食があったが、高校に入ると弁当になる。

 私の母は、高校時代、メンタルに具合が悪かったので、二回くらい弁当を持っていったが、その後からパンにした。ずっと公売のパン、焼きそばパンは毎日たべていた。小麦ばかりの昼で、午後はほとんど居眠りしていたのだ。でも悔しいとか淋しいとかという感情はない。母親に負担をかけなくて良かったと思っている。

 ただ、最初の弁当に入っていたピーマンの醤油炒めは今でも自分で作って酒のアテにしている。母の弁当の味だ。


藤村邦と渡辺俊之のブログ

精神科医をやりつつ小説や新聞のコラムを書く藤村邦(渡辺俊之)のブログです。