断りたい時には断ろう

 なかなか他人の要求を断れない人がいる。断ることが出来ない背景はさまざまだ。

 断ると相手が不快になる、断ると見捨てられる、断ると怒られる、断ると・・・

 SCTという文章完成法という心理テストがあるが、その中に質問があったか忘れたけれど、自分に問うてみるといい。

 「もしも私が( A )の要求を断ると(     )と思う」という質問だ。

 Aは母親だったり、父親だったり、友人だったり、先輩だったり・・・。断るというのは「自己主張」で「自立的な働きかけだ」。しかし、自由に自分の意見を主張できない世界で育ちあがると「断り方」すらわからない。

 実は、私も大学生くらいまで断るのが苦手だった。スターウォーズを同級生に誘われ、体の具合が悪く、体調悪いのに断らずに3人の同級生についていった。そして、観衆がもりあがる中、私はずっと寝ていた。同級生の一人は「お前、寝るなら来るなよ」と怒っていた。もう一人は「体調悪かったんだろ」とフォローしてくれた。



 

藤村邦と渡辺俊之のブログ

精神科医をやりつつ小説や新聞のコラムを書く藤村邦(渡辺俊之)のブログです。